ヤマメの刺身

ヤマメ釣り(2011年、12年目)

久住周辺まで長距離ドライブして出かけ、誰も来ないような川に一人で入って現実世界から隔離した空間で数匹のヤマメを釣り、なじみの店に生かしたまま持ち込んで 刺身 骨せんべい にして、ビールとともに舌鼓を打つ。これが至福の時。

※釣り上げた時から生かしてキープするのは大変です。昨年(2010年)は7匹友カンに入れたまま川に流れていきました(予想を超えた増水の為)。今年は宿泊している宿の前の川辺の小木にひもでくくりつけて友カンに浸けていたら、その小木の根っこが抜け、それごと流されました。中に15匹も入っていたので落ち込みました。でも川下を必死で(本当に必死でした)探したら100Mくらい下流の真ん中に止まっていたので、何とか回収できました。また別の時には、釣った後、口にひもを通して3匹を泳がせながら岸に上がる場所まで戻っていた時、急流に入り込んだ勢いでひもから外れて逃げられたこともあります。逃げたのはまるまる太った25センチ越えのヤマメでした。相当凹みました。

さて、店内での調理の様子です。

マスターは左利き。生きたままのヤマメを右手でぐっと押さえつけ、しっぽから捌いていく。

これが苦労してでも生かして店に持ち込む理由です。生きているときに捌かないと美味しく食べられません(ハゼの刺身と同じです)。死んでしまったものを刺身にしても美味しくありません。更に、生きたものを刺身にしても、捌いてすぐに食べず、例えば皿の上で30分位放っておいたら、もう身がしなっとなって美味しくなくなるそうです(自分では経験ないですが)。

ちょうど、タケノコも掘ってすぐに天ぷらにすると最高に美味しいのに、家に持ち帰ってから天ぷらにすると「えぐみ」が出て美味しくないのと似ています。何でも採ったらすぐに食べるが美味しく食べる基本ですね。

この魚は25センチちょっとのアマゴ。護岸工事で潰されたポイントに戻ってきていました。その場所で釣れたのは5年ぶりくらいでした。

マスターの見事な包丁さばき。短時間でサッサッと捌かないと、魚が傷みます。

パーマークは、皮の内側から見ると一層くっきり見えます。

お待ちかねの刺身。天然だから身がピンク色です。しかも食べてみないと想像できないほど甘い。養殖物だったら身が白で、甘みはあまり感じられません。

よく、ヤマメ料理屋などで出されるヤマメは当然養殖ものなので、天然物の味を知ってしまうとあまり美味しいと思えません。

多くの人がそれをヤマメの味だと思っているなので、残念なことです。しかも皿に盛られて出てきたときにすぐに食べずに、お酒ばかり飲んで、時間が経ってから食べる。

そして「やはり川魚は臭いがする」などと言う人もいるとか、、、、。ああ、罰当たりな、、、。

これもお待ちかね、骨せんべい。サクサクととても美味しい。頭もすべてパクパク。

捌いて捨てるところは内臓だけです。人によっては刺身よりもこの骨せんべいが好きな人もいるとのこと。

私は両方とも大好きです。こんなうまいもの、そうそうありません。やまめ釣り師ならではの特権です。

去年(2009年)あたりからは、自宅に生かして持って帰り、家で自分で捌く練習をしています。子供達にも好評です。

これは26cm超えのヤマメ(赤い斑点がない、赤い斑点があるのがアマゴ)です。

釣りとしてはヤマメを釣る方が難しいです。アマゴはヤマメより警戒心が弱い。

実際の腕前はこの程度。マスターのように上手にはできません。でもかなりうまくなりました。

自宅で天然ヤマメの刺身を食べている人は、北九州にはまず私の他にいないだろう、、と思うのですが。